みなさん、こんにちは!まうずです。
少しずつ暖かくなってきて、スポーツ日和の日々が続いていますね!
というわけで、今日からは中東のスポーツ事情について考えていきたいと思います。
まず第一弾は、中東出身として初めてのフィギュアスケート選手となったUAE出身のザーラ・ラリ選手をご紹介します!

基礎情報
まずは、基礎情報です。
- 名前:ザーラ・ラリ(زهرة لاري, Zahra Lari)
- 出身国:アラブ首長国連邦(UAE)
- 所属:アブダビ大学
- コーチ:アレクサンドラ・レブレバ(Alexandra Levleva)
スケートを始めたきっかけ
彼女はいかにスケートを始めることになったのでしょうか。
ここでは、CNNの記事を引用したいと思います。
アブダビ出身のラリさんがスケートを始めたのは12歳の時。ディズニー映画「アイス・プリンセス」を見たのがきっかけだったという。
CNN「ヒジャブ」まとったフィギュア選手、世界選手権出場目指す」(2017/12/01)
しかし、その前途には多くの困難がありました。
まず、課題になったのは練習場所の確保です。
CNNから引用を続けると、
アブダビに1カ所しかないスケートリンクへ通う日々が始まった。朝4時半に起きて登校前に練習し、午後にまた練習する。
CNN「ヒジャブ」まとったフィギュア選手、世界選手権出場目指す」(2017/12/01)
中東では、砂漠気候で気温が高いため、ウィンタースポーツが一般的ではありません。
スケートの練習ができるアイスリンクはほとんど無い状態にあります。
また、あったとしてもアイスホッケー用のリンクとなっており、スケートの練習ができないこともあるようです。
近年ドバイでは屋内の複合型ウィンタースポーツ施設を作る計画が着々と進んでいますが、現状まだまだ一般的ではありません。
下の写真はカタールのショッピングモールで撮った写真です。
休日にもかかわらず利用者がほとんどおらず、閑散としていますね。
しかし、このような環境にもめげずに彼女はスケートを続けます。

初めての国際大会参加
めきめきと実力をつけていった彼女は2012年、イタリアで開かれた国際大会に初めて参加します。
彼女はヒジャブを着用しながら演技したところ衣装を理由に減点されてしまいました。
というのも、フィギュアスケートでは、衣装に関する規定が細かく決められており、ヒジャブを着用して演技した前例がなかったためです。
彼女は演技後、アマチュアのフィギュアスケート大会を開催しているISU(国際スケート連盟)にルール変更を求めました。
すると2017年のドイツで開かれたネーベルホルン杯からスカーフを衣装違反としない通達が出され、ヒジャブでの演技が認められました!
ちなみに、このネーベルホルン杯というのはこれまで羽生結弦や織田信成が出場してきた由緒ある大会です。
彼女の実力が世界的に見ても、高いレベルにあることがわかります。
ユニバーシアードへの参加と今後
彼女はつい先日、3月8日にロシア・クラスノヤルスクで行われたユニバーシアード(大学生を対象とした世界的なスポーツ大会)で演技を行いました。
UAEの国旗を持った観客も多く応援していたようです。
少しずつUAEにおいてもフィギュアスケートに関心を持つ人が出てきているようですね!
彼女は現在、ナイキの公式アンバサダーを務めるなど、中東地域にスポーツを広める活動も行なっています。
彼女の今後から目が離せません!
Zahra Lari Instagram (https://www.instagram.com/zahralari/?hl=ja)
CNN「ヒジャブ」まとったフィギュア選手、世界選手権出場目指す(2017/12/01) (https://www.cnn.co.jp/showbiz/35111207.html)
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