モロッコの世界遺産1-フェス編-

アラブ文化発信

こんにちは!まうずです。

桜が開花し、本格的に春になりましたね。

少しずつ9連休が近づいてきて、旅行の計画を立て始めている人も多いのではないでしょうか。

今回からは私が以前滞在していたモロッコの世界遺産を取り上げていきます。

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世界遺産とは

そもそも世界遺産とはどのようなものなのでしょうか?

まうずおなじみの、「モロッコを知るための65章」によれば、

ユネスコ(UNESCO:国際連合教育科学文化機関)の世界遺産条約に基づいて登録された普遍的な価値を持つ有形物の総称である

私市、佐藤(2008)

ということで、世界的に普遍的な価値を持つとUNESCOに認定された有形物が世界遺産ということになります。

現在は1,000件以上の遺産が登録されており、その数は年々増えています。

そのうちモロッコには8件の世界遺産があり、その全てが文化遺産となっています。

フェス旧市街と世界遺産

ご存知の方も多いかもしれませんが、8件の世界遺産のうち最も古く1981年に世界遺産に登録されたのがフェス旧市街です。

世界遺産条約が発効したのが1975年なので、世界遺産全体でもかなり早い段階で登録されたことがわかります。

では、どのような点が世界遺産委員会より評価されたのでしょうか?

UNESCOによれば、世界遺産登録の基準に当てはまったのは以下の2点だそうです。

(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。

(5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例

UNESCO

さらに、UNESCOのHPはフェス旧市街のどの点を評価したのか書いており、

この都市は10世紀以上の期間に渡って育まれてきた建築技術と装飾が遠く超的です。そして、それは古くからの地元の知識がアンダルシア、中東とアフリカからの影響を受けながら形成されてきました。

UNESCO

つまり、フェスは、多文化が混ざり合って文化を形成してきた世界でも有数の都市と認められていることが分かります。

代表的な建築物

そんな多様な文化が混ざり合ったフェス旧市街の代表的な建築物を紹介してきたいと思います。

まず、旧市街の入り口に到着すると、青の大きな門が訪問者を出迎えます。

名前は、ブー・ジュルード門と言います。

この門の起源は12世紀と言われていますが、この門の構造物自体は1912年に作られました。

モロッコ人からはBlue Gateと呼ばれて、親しまれており、旧市街を東西に貫く2本の目抜通りの起点なので、旧市街観光の拠点となっています。

ブー・イナニア・マドラサ

次に、門を入り、食料品のスークを抜けると、マドラサに入ることができます。

これは、ブー・イナニアマドラサと呼ばれています。

建造は14世紀であり、旧市街の中でも屈指の歴史を持つイスラム学校です。

最も目につくのは、木やタイルの緻密な装飾です。

この装飾には、フェスの地元の職人やチュニジアやアンダルシアから来た職人の技が凝縮されています。

また、床にはイタリアから輸入してきた大理石が使われており、建設時のフェスの繁栄を偲ばせます。

ムーレイ・イドリース廟

マドラサを出て、さらに旧市街の深いところに行くと、ネジャリーンスークと呼ばれる香辛料を扱う商店街にたどり着きます。

香辛料の香りが訪問者を包み、旧市街の深くに来たことが感じられます。

さらに、近くにはムーレイ・イドリース廟と呼ばれるフェスの守護聖人を祀った廟を外から見ることができます(中に入れるのはムスリムのみのため)。

そして、さらに坂を下って行くと、フェス川にたどり着きます。

フェス川に沿って自動車交通ができる道路が整備されているため、ここから新市街や他の町へ移動することができます。

最後に

以前の記事でも取り上げましたが、フェスではリヤドと呼ばれる伝統的な住居を改修した宿泊施設が人気を博しています。

ぜひ旧市街の観光とリヤドでの滞在を通してモロッコや中東・北アフリカ地域の暮らしの一端を感じてもらえればと思います。

私市正年、佐藤健太郎編著『モロッコを知るための65章』明石書店、2008年

UNESCO:Medina of Fez (https://whc.unesco.org/en/list/170)

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