こんにちは、まうずです!
最近は雨が多く、寒い日が続きますね。
前回に引き続き常夏のクアラルンプールの建築に関する記事を読んで温まってもらえればと思います。
今回の建築はクアラルンプール市内にあるクアラルンプール駅(Kuala Lumpur Railway Station)です!
クアラルンプール駅とは?

特徴的な外観をしていますね!
この建物は、1910年にクアラルンプールとマレーシア各地を結ぶ鉄道の一大拠点として開業した歴史ある建築です。
2001年に新たなターミナルであるKLセントラル駅が開業しましたが、現在もクアラルンプールと近郊を結ぶ列車が停車しており、駅として使用されて続けています。
また、マレーシアの観光局でも、この駅を観光スポットの一つとして取り上げており、観光客が増えているホットなスポットになっています!
探検スタート!

では、早速中に入っていきましょう!
建物の中に入ると、かつてクアラルンプールの交通の中心であったことを偲ばせる広いスペースが広がっています。
中にあった商店の多くは退居してしまったようです。次に、改札を通り、ホームに出てみましょう。
整備された屋根や電光掲示板から、まるでヨーロッパの駅にいるかのような印象を受けます!
100年以上前に建てられた駅舎と近代的な設備が組み合わさって不思議な空間を作り出しています。
この駅はムーア様式やムガル様式、インド・サラセン様式といった様々なイスラーム世界の建築要素を参考にして設計がなされました。
一例を出すと、駅舎の窓は「馬蹄形アーチ」という馬の蹄(ひずめ)を模したデザインが取り入れられています。
これは、ムーア様式という北アフリカやスペインのイスラーム建築によく見られるデザインです。
例えば、スペインのアルハンブラ宮殿やコルドバのメスキータに多く見られます!
列車が入ってきました!

建物を眺めていると、列車がホームに入ってきました。
ヨーロッパの鉄道車両メーカーが作っている車両なので、上の写真だけを見るとヨーロッパにいるかのような錯覚を覚えます。
中央駅としての役割を終えており、利用客は多くないので、ゆっくりと写真撮影や駅を見ることができます。

より細かい部分を見ていきましょう!
小さな塔と大きな塔を用いて駅の立体感を出しています。
この塔はモスクのミナレット(お祈りの時間を知らせる塔)を模したものです。
このように様々な部分から近代的な建築にイスラームの価値観やデザインを取り入れようとした試みが伺えます。

駅近くには、国立モスク(マスジッド・ネガラ)やマレーシアイスラム美術館があり、観光にはもってこいの好立地になっています!
美術館でイスラーム美術・建築を見た後に、駅でどんなところが似ているか探してみてはいかがでしょうか?
基礎情報
- 住所:Jalan Sultan Hishamuddin, Kampung Attap, 50050 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, Malaysia
- アクセス:KL Sentral駅よりKTM線で1駅、約5分
参考: クアラルンプール観光局HP
(http://www.tourismmalaysia.or.jp/region/kal/station.html)
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