スペインのイスラーム都市ーコルドバ歴史編ー

イスラーム文化発信

みなさん、こんにちは。

すっかり夏の気候になってきましたね!

まうずは今夏は今話題の国イランに行くことになりそうです!

また随時旅行記やイランの文化をご紹介できればと思います〜

さて、今回はちょうど昨年日本との国交樹立150周年を迎えたスペインのイスラーム都市・コルドバを紹介します!

観光地として有名なので、知っている方も多いとおもいます。

そんなコルドバの背景となる歴史をこの記事ではご紹介していきます!

Google Map
Sponsored links

概要

コルドバは、アンダルシア州コルドバ県の県都で、人口は約30万人とされています。

また、この街がスペイン随一の観光都市となっている理由の一つは世界遺産です!

1984年にコルドバの一大名所であるメスキータが、1994年に旧市街全体がコルドバ歴史地区として世界遺産に登録されました。

また、交通アクセスも非常に良く、マドリッドからAVE(スペインの新幹線)で、約1時間30分のアクセスできます。

よって、歩き回るには丁度いい規模歴史性アクセスの良さから世界各国の旅行者から注目を集めています。

AVE(スペイン版新幹線)

コルドバの歴史

さて、本記事では、コルドバの街の魅力を語る前にどのような歴史をたどってきたのか丁寧に見ていきたいと思います。

コルドバの成立

コルドバの都市史は古代ローマ時代にまでさかのぼります。

皇帝アウグストゥスがイベリア半島の属州イスパニアを3つに分割しました。

その際の3つのうちの1つヒスパニア・バエティカの中心都市として繁栄しました。

下の地図の紫のエリアがバエティカになっています。

よって、現在でもローマ橋や城門などが旧市街に多く残されています。


http://romehistory.co.uk/MEDRIA/emeritaaugustame.html

イスラーム王朝の成立

その後、西ゴート王国という王国の支配を経て、イスラームがイベリア半島に進出します。

756年、ウマイヤ朝の王子であったアブド・アッラフマーンがアッバース朝との戦いに敗れ、スペインに移住しました。

その際に、コルドバを都として、ウマイヤ朝の後継という意味を込めて、後ウマイヤ朝という名前の王朝が成立しました。

しかし、すぐさまキリスト教徒やユダヤ人が追い出されることはありませんでした。

実際に、「スペインの歴史を知るための50章」によれば、

「西ゴート王国有力貴族と思しきテオドミルスと彼の支配領域に居住する領民は身体と財産が保証されるばかりか、一定額・一定量の人頭税の納入と引き換えに教会の保有、すなわちキリスト教信仰の維持も認められた。」

立石、内村:2016

つまり、イスラーム王朝成立後も宗教の信仰や財産が保証されていたということです。

というのも、イスラーム勢力が進出した当初の人口は元から住んでいたキリスト教徒やユダヤ教が占めており、彼らの協力なしに国づくりはできなかったという事情もありました。

コルドバの繁栄

成立直後からキリスト教文明とイスラーム文明の中継地点となったコルドバは繁栄を謳歌します。

最盛期は10世紀のアブド・アッラフマーン3世の治世でした。

この時代には数十万の人口を抱える世界有数の都市にまで成長し、アリストテレス哲学者のマウモニデスや、アヴェロエスとして有名なイブン・ルシュド(下の写真)を輩出しました。

当時の繁栄の様は都市施設の充実度にも結びついており、「アンダルシアを知るための53章」によれば、

「コルドバは、かつて中世ヨーロッパでもっとも人口の多かった町といわれ、また10世紀の記録では40万冊とも伝えられる、万巻の書を集めた図書館が知られていた。」

立石、塩見:2012
http://www.blogodisea.com/averroes-1126-1198.html

セビーリャの勃興とコルドバの衰退

しかし、1031年に後ウマイヤ朝が滅亡すると、コルドバは衰退の一途をたどります。

11世紀にセビーリャ王国が成立し、より地中海の港と近いセビーリャと比較され、相対的に経済・社会的な重要性が低下してしまいます。

その後、1236年にカスティーリャ王フェルナンド3世によりキリスト教国の支配下に入ります。

しかし、同時期にセビーリャもキリスト教影響下に入ったこともあり、コルドバがかつての繁栄を取り戻すことはありませんでした。

以下の写真はセビーリャのインディアス古文書館です。

コルドバにはこのような繁栄を示す図書館などは現存していません。

最後に

今回は現在のイスラーム教圏から外れてスペインのイスラーム都市・コルドバの歴史をご紹介しました。

次回は、歴史都市コルドバのまち歩き編です。

多くの写真を基に、コルドバの魅力に迫っていきます!

ぜひ次回をお楽しみに!

<参考文献>

・立石博高、塩見千加子編著『アンダルシアを知るための53章』東京 : 明石書店, 2012.11.

・立石博高、内村俊太編著『スペインの歴史を知るための50章』東京 : 明石書店, 2016.10.

Comments

Copied title and URL